
牧田善二さんが書かれた「医者が教える食事術 最強の教科書」を読みました。
東京メトロに乗っている時に見かけた広告が気になり、気づけば手にとっていたのです。
「最強」という言葉にビビッときてしまったのです。
最強ってどれだけすごいのだろう?
って思ってしまいました。
こちらの本は牧田善二さんというお医者様が書かれた食事に関する本です。
この牧田善二さんというお医者様は糖尿病の専門医でいらっしゃいます。
だからなのか、最近話題の「糖質制限がいかに体に良いか」という視点や主張が強い本でもありました。
世間の糖質制限の素晴らしさの話題に少し飽きてきている(すみません・・・)私ですが、この本を読んですごく勉強になった点もたくさんありましたので、紹介したいと思います。
医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68
現代人の多くは糖質中毒。血糖値への意識が大事
牧田さんが糖尿病専門医であるからなのか、この本の基本となる考え方は「病気や不調の9割以上は血糖値の問題」とおっしゃっています。
今までダイエットや健康においては、何を食べるか、カロリーはどうか、たんぱく質は、脂肪はと、栄養素やカロリーばかり気にしていましたが、どうやら血糖値のコントロールがとても重要な問題だそうなのです。
さらに私たちが知らず知らずのうちに摂取しているものが不調を作っている大きな原因ということにも驚きました。
その代表格が、砂糖が大量に溶けている「液体状の甘い飲み物」です。
コカコーラや甘い味の水、フレッシュではない甘いジュースなどは、砂糖が大量に溶け込んでいること、なんとなく理解していました。
しかし、いかにも体に良さそうな「野菜1日これ一本」などの野菜ジュース、疲れた時の味方でもある「ウィダーinゼリー エネルギー」、日焼けをした日に美容対策で飲みたくなる「C.C.レモン」などのビタミン補助飲料などにも、かなりの量の砂糖が入っていることが本の中の図で明かされています。
「野菜1日これ一本」は、200mlのパックで糖質13.7g(角砂糖3.4個分)、「ウィーダーinゼリー・エネルギー」は糖質45g(角砂糖11.2個分)、「C.C.レモン」は500mlで糖質50.5g(角砂糖12.6個分)
「医者が教える食事術 最強の教科書
」P.29の図より引用
これだけの砂糖が入っているのです。角砂糖で表現されるとすごくわかりやすいです。
さて、これの何が問題かというと、本来健康的な人の体内には約4.5Lの血液があり、その中のブドウ糖濃度は空腹時で90mg/dlだそうです。
つまり血液の中には4g前後のブドウ糖が存在している状態なのです。
そこに液体状で消化の必要のない砂糖が、5倍も10倍も一気に体内へと入ってきたら、血糖値が急激に上昇します。
これは、パンやケーキなどの固形の糖質を食べた時に比べると急激な上昇であり、またそのあとの血糖値の下落も急激になります。
血糖値が急激に上がると、セロトニンやドーパミンなどの脳内物質が分泌され、ハイな気分になります。そこから血糖値が急激に下がると、一転してイライラしたり、吐き気や眠気に襲われたりと不快な症状になるらしいのです。
これを何度か繰り返すと、私たち人間の体は、「またあのハイな気分になりたい!」と、血糖値を上げる糖質が欲しくなるのだそうです。
この血糖値の急激な上げ下げを繰り返すと、「糖質中毒」という体の機能がおかしな状態になるそうなのです。また知らないうちに糖質を多く取ることにより、若いうちから糖尿病になってしまうリスクも高まるそうなのです。本の中で紹介されていた、部活動中に毎日スポーツドリンクを飲んでいたことによって、中学生が糖尿病になってしまった話も衝撃的でした。
ハイな気分になりたくて、甘いものを摂取する、まるで麻薬のような話でゾッとしてしまいます。
それもそのはず、「薬物依存と食べ過ぎはメカニズムが似ている」との指摘があるそうです。
私がご飯(米)が大好きなのも、ラーメンが大好きなのも、甘いものが大好きなのも、すべては糖質中毒が原因だったのかもしれないです。砂糖依存症、糖質中毒、恐ろしいです。
覆ってしまった私のダイエットの常識
この本を読み進めていくと、「え?そうなの?逆だと思っていた」と感じる箇所が冒頭からたくさん飛び出してきます。
私のダイエットの常識も覆されました。
ダイエットといえば、基本となるのが
摂取したカロリーが消費カロリーを下回れば痩せる
という考え方です。だからこそ、基礎代謝を上げるために運動をし、さらにカロリー消費のために辛い運動をし、食事量は減らして、いつでもお腹を「ぐーぐー」鳴らしながら、「今痩せている、私」と自分に言い聞かせて我慢すること。これが私の中での常識でした。
ところが、この「医者が教える食事術 最強の教科書」では、カロリーをたくさん取るから肥満になるのではなく、「血糖値が高い状態が肥満を作る」と主張されているのです。
これには驚きです!
確かに、私が以前、過去最大に太った時は、コカコーラのジュースにはまっていて、毎日1Lくらい飲んでいました。食事量はそれほど増やしてなかったですが、どんどん太っていきましたが・・・運動不足だからかと思っておりました。
牧田さんの主張では、「血糖値をコントロールすることで肥満も防げる」というのです。
血糖値を上げすぎなければ、お腹をぐーぐー鳴らさずに痩せられるのかと思うと私も期待に胸を膨らましてしまいます。
以下が牧田さんが主張する新しい常識です。(一部を紹介します)
①糖質が太る唯一の原因
②カロリーと肥満は関係ない
③脂肪は食べても太らない
④疲れた時に甘いものをとるのは逆効果
「医者が教える食事術 最強の教科書
」P.76〜83より一部引用
そして同時に、体に良い食べ物も紹介されています。
海藻やチョコレート、オリーブオイル、豆乳などは私にも嬉しい限りなのですが、意外にも「ワイン(辛口の白ワイン)」が入っていたことに驚きました。
「医者が教える食事術」から学んで実践したいこと
最近世間で話題の「糖質制限」の話題に少し食傷気味だった私ですが、この「医者が教える食事術 最強の教科書」を読んで、実践したいと思うところがたくさんありました。
血糖値のコントロールがダイエットや健康に良いのかは、私も実際に自分の体で実験して見ないとわからないのですが、意識してみたいと思ったポイントをまとめます。
・液体の甘い飲み物は極力摂取しない
・人工甘味料が入っているものは極力摂取しない
・よく噛んで食べる(一口で30回はよく噛む)
・牛乳ではなく、豆乳を飲む
・海藻は積極的に摂る
・ハム・ソーセージなどの加工食品は極力控える
・オリーブオイルとお酢を使った料理を意識して食べる
そういえば、甘い飲み物は飲まないというのは「テイラー・スウィフト」のダイエット法でも聞いたことがあるような気がします。
意外とミーハーなもので、海外のダイエット情報も大好きなんですね。
とにかく牧田さんの主張を信じて、少し生活に取り入れ、私の体がどう変わっていくかを見てみたいと思いました。
読んでみたい方は是非どうぞ!
医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68