
生理痛が辛い時、生理について悩んでいる時、自分の体のことが心配になってネットで調べたり本を調べたりすると必ず書かれている「近くの産婦人科を受診してください」という言葉。
産婦人科には行きたくないです。私はハッキリ言って産婦人科が嫌いです。嫌な思いを何度もしたことが理由です。
できれば行きつけの、なんでも相談できる産婦人科の先生が欲しいと思います。しかし今は信頼できる産婦人科の先生を見つけることができていないので、極力病院には行かず自力で治したい気持ちになります。
産婦人科での嫌な思い出①
初めて産婦人科に行ったのは中学生の時でした。生理痛のあまりの痛さに学校で倒れ、救急車で病院へ運ばれたことがきっかけです。
倒れた時に失神していたため救急車が呼ばれたのですが、救急車で病院に運ばれる頃には意識を取り戻しており、自分としては結構元気な状態でした。しかし学校で倒れた時に数秒呼吸が止まっていたと保険医に言われ、念のためこのまま病院に行きましょう、ということで救急車で病院に向かったのです。
15歳という年齢のため、小児科に行くか、内科に行くか、婦人科に行くのか救急隊員の方も保険医も迷っているようでした。私が「生理痛が痛くて倒れたと思う」と自己申告をしたため、産婦人科で診療を受けることになったのです。
それまで私は産婦人科へ行ったことがありませんでした。そして産婦人科に関する知識も全くありませんでした。
優しそうな看護師さんに案内され診察室に入ると、カーテンが引いてある場所へと案内されました。
「ここでスカートと下着を脱いで、椅子に座ってください。声をかけていただいたら椅子が回転しますからね」
と看護師さんに言われた私は、その時初めて産婦人科の診察台を見たのです。
産婦人科の診察台である椅子は、歯医者さんにある診察台のような椅子の形をしており、足元が大きく二股に割れるような構造をしていました。椅子の反対側にもカーテンが引いてあり、椅子が反対側に回転するとカーテンの外側に下半身が出て、お医者さんに診療されるのだという流れをその時初めて理解しました。
お医者さんがどんな人かまだ会っていないのでわかりません。そしてその日は私は生理3日目でした。
私は生理中なのに全ての下着を脱いで診察台に上がること、カーテンの向こう側が見えない状態でまだ会っていないお医者さんに、人に見られたことがない場所を晒すことを理解し、あまりの怖さと恥ずかしさにその場で泣き出してしまいました。
「もう意識も戻って元気だし、診療は受けたくありません。椅子に乗りたくありません」
私は洋服を脱ぐこともなく、泣きながらその場で立ちつくしました。
結局私が泣いたことにより、診察台には乗らず、お腹の上からエコーのようなものを当てて診察することになりました。
しかし私の診察を受け持ってくれた女医さんは、私を見るなり厳しい声で怒鳴りつけました。
「何言ってるの!!重大な病気だったらどうするの!!」
私はさらに涙が止まらなくなりました。
私はその時「今ここでこんな恥ずかしい思いをするなら死んだ方がマシ」というくらい興奮していました。しかし、泣きながら「すみません。」という以外に言葉が出ませんでした。
診察が終わって私が外へ出た時に看護師さんが優しく「初めて診察台を見たからびっくりしちゃったんだよね。大丈夫だよ」と声をかけてくれました。
私は看護師さんの言葉に慰められましたが、私を怒鳴りつけた女医さんがいる病院には二度と行かない、死んでも行かないと心の中で誓いました。女医さんの言い分は正論でしたが、だからと言ってその女医さんに今後自分の体を見てもらおうとは到底思えなかったのです。
私にとって初めての産婦人科は、診察台を初めて見た衝撃と女医さんに怒鳴られた経験が組み合わさり、トラウマになりました。
「産婦人科には行きたくない」と強く思ったのはこれが一番初めでした。
産婦人科でのまともな思い出
2回目に産婦人科へ行ったのは、1回目からしばらく経ってからでした。
産婦人科へ行くことがかなりトラウマだったのですが、不正出血があったことがきっかけで「重い病気だったらどうしよう。死んだらどうしよう。」と心配になったことが私の背中を押しました。
「死ぬよりは嫌な思いをしたほうがマシ。それに今度のお医者さんは良い人かもしれない。」私は自分へと言い聞かせました。
私は家の近くにあり、女医さんを指名できる病院を検索し、予約をして出かけました。
2回目の産婦人科で診察をしてくれた女医さんは若くて綺麗な先生でした。診察台に上がる前に顔を見せてくれたので、すこし安心することができました。
診察台に乗る心の準備はしていたので、意を決して診察台に上がったことを覚えています。
その産婦人科の先生は「違和感はないですか?」「痛くないですか?」「もう少し奥に入れますね」「あと少しで終わりますからね」と丁寧に優しい声で話しかけながら診察をしてくれました。
結局病気の心配はないということでしたが、診察台を降りたあとも先生は終始穏やかに話しかけ説明してくれました。
若い先生だったのですごく経験豊富で頼れるという感じではなかったですが、「産婦人科にも優しい女医さんがいるんだな」と思える良い経験でした。
ここで私の産婦人科のトラウマは少し解消されました。
それでも女性だからなのか、どうしても産婦人科の診察台に乗ることには抵抗を持ってしまいます。
産婦人科での嫌な思い出②
3回目に産婦人科へ行ったのは、子宮頸がん検診を受けに行った時です。私は普段全く健康診断を受けないのですが、さすがに家族が心配し「お願いだから受けてください」と頼まれ、渋々受けることにしました。
自分はこれだけ健康に気を使っていろいろと実践しているのだから病気ではないと思う、という変な自信があったのです。
3回目は県が指定している病院の中で家の近くにある産婦人科専門の病院へと検査にでかけました。
できたばかりの新しい病院は内装も綺麗で、患者さんも多く賑わっており、「これは評判が良い病院なのかな」と安心感をもつことができました。
しかし実際に診察台に乗ってからが大変でした。
「では入れますよ」と言われた0.5秒後くらいには中に機械を入れられ、「痛い!」と私はとっさに小さく悲鳴をあげました。そんな私も様子もお構いなしに「もう少しこっちも見たいんだよね」と女医さんはブツブツと独り言を言うと、グリグリと機械を動かし始めたのです。それはまさに「ガサツ」の一言。私は痛みを我慢はしていましたが、少し目に涙が浮かびました。
結局問題なく子宮頸がん検診を終えることができましたが、この病院には二度と行かないと心に誓った出来事でした。
実は同時に私の母も同じ病院に行き他の先生に診ていただいたのですが、母もびっくりするような目に合っていました。家で二人で「あの病院はもう行くのはやめよう」と言い合ったのは比較的最近の話です。
産婦人科の女医さんにデリカシーがないのは偶然ですか?
私は過去に3回産婦人科に行きましたが、3人中2人が人に対する気遣いやデリカシーに欠けていると思いました。
確かにお医者さんとしての知識などは優秀な方なのかもしれませんが、産婦人科で見せる部位というのは女性にとっては、あまりおおっぴらに他人に見せようと思えるものではないです。
相手がお医者さんだとわかってはいても抵抗があるものです。そしてすごく繊細で傷つきやすい部位でもあると思うのです。
個人的には、患者さんにもう少しデリカシーや気遣いがあっても良いのではないかと思うのです。サービス業ではないと言われてしまえばそれまでですが・・・。
全てのお医者さんがそうだとは思いたくないですが、3人中2人に怒鳴られたり痛い思いをされたりして、ますます産婦人科嫌いになりました。
私がお会いした産婦人科の女医さんたちは、たまたまそういう方々だったということなのでしょうか。
私はすこし高いお金を払ってもいいので、もう少し優しくて丁寧な産婦人科医に見てもらいたいです。病院の料金はどこに行っても一律ということが多いですが、正直サービス料を取ってくれてもいいです。
いつか「この人だ!」と思える信頼できる産婦人科の先生を見つけることができたら幸せだと思います。