「ぼくはお金を使わずに生きることにした」 マーク・ボイル 感想

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毎月の家賃、税金、水道光熱費、食費、お金がお財布から出て行く機会はたくさんあります。

どうしてこんなにお金がなくなるのは早いのかな?

どうして1年のうちの3分の1くらい(4ヶ月)は税金のために働かないといけないのかな?

何度疑問に思ったことか。そして、お金の悩みがない状態で生活できたら、幸せなんじゃないかな?と考えたことが何度もあります。

 

「ぼくはお金を使わずに生きることにした」マーク・ボイル

何か面白そうな本ないかな〜とネットサーフィンをしていて、偶然見つけた「ぼくはお金を使わずに生きることにした」。

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上半身裸のワイルドで素敵な男性が、草がたくさん生えた空き地に座り、そしてお茶のようなものを飲んでいる。そしてどこかで見たことがあるような、アルミ缶も見える。

この表紙を見ただけで、なんだか面白そうだな〜と思わず手に取ってしまいました。

この著者はアイルランド出身のマーク・ボイルさん。フリーエコノミーという無銭経済運動をしている方なのだそうです。

最近日本でも物を減らすことが流行り、物欲主義を見直す流れがあるように感じます。

お金を使わずに生活できるのか?

食べるものがなくて餓死しないのか?家がないなんて変な人に襲われたりしないのだろうか?冬は寒さで凍え死にしないのだろうか?

本当にお金を使わないで現代でも生活できるのだろうか?しかもホームレスではなく経済活動をしながら生活をすることが実現可能なのか?

そんな疑問に著者が体を張って挑戦してくれているのです。

「ぼくはお金を使わずに生きることにした」は小説

この本は、物資的にも恵まれていて、そして便利なものがすぐに手に入る先進国に住む著者が、全くお金を使わずに1年間生活をしてみようと決め、実際に行動に移した本です。

実際に自分がお金なしの生活を1年してみる勇気はないですが、本を読むことで疑似体験することができます。小説のように読めます。

お金を使わずに生活してみることを思い立った経緯。

そして同じような志の人は世界中にいるということ。

お金を使わずに生活する著者への恋人や家族の戸惑い。

生活していく中で著者が困った具体的な事例。

何よりも、お金を使わずに1年間生活をすることに対する著者の後悔や不安、そして周りの人の反応に対する思いなどが細かく書かれています。

この本を読んで感じることは、お金を使わずに生きることは、物理的に難しいということ以上に、周りと考え方や価値観が合わなくなっていく精神的な辛さが一番のハードルになると感じました。

彼女とデートするにも「お金を使わないデート」です。同じような考えを持った女性でなければ理解されません。

友達が食事をおごってくれる時に冗談で言った「お金を使わないのに、施しは受けるんだな」というような言葉に傷ついたり。

私たちは大人になるとお金を使わない娯楽を楽しめなくなります。

楽しいこと=お金を使うこと

という考え方の人が多い社会の中で、お金を使わずに生活することは精神的な苦痛を伴うように感じました。

お金を使わずに生きるための知恵

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小説として読むのが面白い「ぼくはお金を使わずに生きることにした」ですが、もちろんお金を使わずに生活するための知恵もたくさん紹介されています。

ロケットストーブの作り方やキノコから紙とインクを作る方法が載っていたり、自然に生えているサボン草を使った石鹸の作り方も載っています。

そして、タダで物を手に入れる方法や物々交換のサイトなども紹介されています。ただ、紹介されているサイトは英語のサイトです。同じようなサイトが日本にもないのか探してみると面白そうだと感じました。

そして食料を調達する方法、無料で宿泊する方法なども載っていて、そのアイデアや考え方がとても参考になりました。

お金を使わないということは、何かを用意するときに途方も無い時間がかかります。洗濯ひとつとってもみても2時間15分もかかるのだそうです。お金を払ってコインランドリーで簡単に洗濯するのとは訳が違いますよね。

やってみるには勇気が必要。小説として読むには面白い。

私自身はさすがにお金を全く使わずに生活することを実践できるとは思えませんでしたが、この本は小説として読むと面白いですし、食料を作り出す時間的なコストや環境への問題意識などを考える良い機会になりました。

お金を絶対的なものとしてではなく、1つのツール(あくまで手段)として少し離れて見つめることもできたように思います。

そしてお金を介さないことにより、人と人との絆が強くなるようにも感じました。お互いに助け合おうと協力し合うコミュニティがあったり、ペイフォワードという精神が温かい気持ちになる本でした。

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