
ヒールを履く女性であれば常に恐れている事が外反母趾という病気です。
外反母趾という病気は、あるところまで足が曲がってしまうと歩いているだけでも進行する病気だと聞いて更に恐ろしくなりました。
外反母趾のセルフチェックの方法や防ぎ方、そして靴の選び方なども紹介したいと思います。
動画にも纏めていますので、宜しければご覧ください。
外反母趾とはどんな病気? セルフチェック
女性がヒールを履くようになり、外反母趾が急増していることはニュースにもなります。
台湾出身の有名女優ビビアン・スーさんが外反母趾の手術を受けたことも以前話題になりました。
外反母趾は簡単に言ってしまえば、足の親指が外側に曲がる病気です。
外反母趾かどうかは親指の曲がった角度(外反母趾角)で決まります。
外反母趾は、第一中足骨と母趾基節骨が作る角度で、脚に体重をかけた荷重位でX線写真の正面像を撮影し計測して診断するそうです。
外反母趾角は5~8度が正常で、15度以上になると外反母趾と診断されます。
15~20度 軽症
20~40度 中等度
40度以上 重症
チェックポイントも参考にしてください。
<外反母趾のチェックポイント>
1.足の親指が外側に曲がっている
2.足の親指のつけねの内側が痛い。飛び出ている。腫れている。赤くなっている。
3.足の親指が2番目の指に重なっている
4.足の指のつけねの足の裏側にタコができていて、痛い
5.足が指のつけねで平たくつぶれ、横に広がって見える
6.足が指のつけねで広く、先がすぼまっているので菱形に見える
7.足の小指が内側に曲がっている
8.足の小指のつけねの外側が痛い、飛び出ている。腫れている。赤くなっている。
9.足の指の第2関節が曲がったまま伸びない
10.足の指の先端や第2関節の外側にタコができて、当たって痛い
1~3は外反母趾、4~6は開帳足、7、8は内反小趾、9、10は槌趾(つちゆび)の症状ですが、外反母趾に合併しやすい症状です。
自分で角度をチェックする場合には、X線写真の角度よりも大きめに出るそうです。
紙の上に立ち、親指の出っ張った部分の前と後ろに線を引き、2本の線の角度を調べるとわかります。
外反母趾の三大原因
外反母趾の大きな原因は3つです。
●女性
●素質
●ハイヒール
まず1つ目の原因「女性」についてです。生涯靴を履かない地域の人を調査しても女性の外反母趾は男性の3倍いるそうです。
女性が原因となる一番の理由は、関節の柔軟性、柔らかさです。しかしこれは原因がわかってもどうしようもありません。
2つ目の原因「素質」はどうでしょうか。関節が柔らかく、靱帯が伸びやすく、筋肉が弱いと外反母趾になりやすいそうです。
それ以外にも、第一中足骨骨頭の半径が小さいなど骨格の特徴が影響を及ぼす場合もあります。外反母趾は遺伝すると言われるのもこのためです。しかしこの原因も生まれ持った素質なのでどうしようもありません。
3つ目の原因「ハイヒール」は三大原因の中で唯一対策をとることができる原因です。ハイヒールが外反母趾の原因になる理由は3つあります。
①足が前に滑る
②足先にかかる体重の割合が高い
③足の親指のつけねの関節の背屈(はいくつ)と、脚関節の底屈(ていくつ)が大きくなる(靴の中で足が曲がってしまう)
この3つです。
これにより靴の中で足に圧力がかかり、曲がってしまうのです。
外反母趾を予防する靴の選び方
外反母趾にならないためにはハイヒールを履かない方が良いと言われても、パーティーにスニーカーでいく訳にもいかないですよね。
外反母趾を予防する靴の選び方も紹介します。実は、ただ単に幅が広い靴を選べばいいという事でもなかったのです。
まずは基本の靴の選び方です。
<靴の選び方>
1.夕方に選ぶ: 足がつぶれ、むくみ、朝に比べ0.5cmぐらい大きくなる
2.サイズを測る: 長さ、ウィズ、ボールの幅と位置、アーチの位置
3.両側ともはく: 10人に1人は0.5cm左右で違う
4.立つ: 長さ、幅、アーチの高さ、甲の高さは座っている時と変わる
5.歩く: 足が前後にずれる。踏み返しで靴が曲がる、踵が浮く、食い込む。
–外反母趾を防ぐ・治す (健康ライブラリー)より引用-
そして、その上で外反母趾を予防するための靴選びの条件は5つです。
①幅広のトー・ボックス(指が自由に動く)
②内ブレのトップ(靴の先端が親指の方によっている)
③スクウェア
④大きめのウィズ
⑤低めのヒール(3cmくらいまで)
–外反母趾を防ぐ・治す (健康ライブラリー)
より引用-
この条件をクリアするものを選ぶことが望ましいということです。
ヒールが3cmまでというのは厳しい条件ですね。
私は身長が低いのでついつい5cm以上のヒールを選んでしまいます。
ストッキングが外反母趾を進行させてしまうことがある
意外なことに、ストッキングが外反母趾を進行させてしまうことがあるようです。
ストッキングは圧迫感があまりないので気づきにくいのですが、足を締め付けていることには変わりありません。
家に帰ったらすぐにストッキングを脱ぐことをお勧めします。
私はこの事実を知って、これからは家ではずっと裸足でいようと決めました。
最後に今回外反母趾を学ぶにあたって参考にさせていただいた本を紹介します。
慶應義塾大学医学部の整形外科の先生が書かれた本です。
<参考文献>
外反母趾についてもっと詳しく知りたい方は是非こちらの本を読んでみてください。